クアラルンプールの様々な公共交通機関が乗り入れるKLセントラル駅。
クアラルンプール国際空港からKLIAエクスプレスを利用し、クアラルンプール中心部にアクセスする場合の終着駅がKL Sentral駅になります。
この記事では、KLセントラル駅から各公共交通機関に乗り換える流れについて紹介します。
KLセントラル駅にある公共交通機関の種類
まずは、KLセントラル駅で利用できる公共交通機関の種類について紹介します。
KLセントラルにある公共交通機関の種類は以下の通り。
- KLIA Ekspres/KLIA Transit
- LRT
- KL Monorail
- KTM(Intercity/ETS、Komuter)
- MRT(*駅名はMuzium Negara)
- バス
- タクシー/Grab
KLIAエクスプレス&トランジット
KLIAエクスプレスはクアラルンプール国際空港とKLセントラル駅を繋ぐ空港線の特急電車です。
一方、KLIAトランジットも同じく空港とKLセントラル駅を繋ぐ乗り物ですが、こちらは各駅停車の普通電車になります。
LRT
LRTはLight Rail Transitの略で、日本語に訳すると軽量軌道交通。
LRTには、
- Kelana Jaya Line
- Sri Petaling Line
- Ampang Line
…という路線があり、KLセントラル駅で利用できる路線は①のKelana Jaya Line(クラナ・ジャヤ線)になります。
KLセントラル駅からKLCCにアクセスする時に便利な路線です。
KLモノレール
KL Monorailはモノレール。
モノレールはImbi、Bukit Bintang、Bukit Nanas、Chow Kitなどの駅があります。
KTM
マレー鉄道のKTM。
KTMには以下の種類の電車があります。
- Intercity / ETS
- Skypark Link
- Komuter
Intercity(インターシティ)は長距離電車、ETSは特急列車、Skypark Link(スカイパークリンク)はKLセントラルとスバン空港を繋ぐ電車、Komuter(コミューター)はクアラルンプール市内&近郊を中心に走る電車になります。
MRT
MRTはMass Rapid Transitの略で、大量高速輸送を意味します。
KLセントラルにあるMRTの駅はマレーシア国立博物館の近くにあり、駅名もKLセントラル駅ではなくMuzium Negara(マレーシア国立博物館)という名称になっています。
バス
Hop-On Hop-Off、GO KL City Bus、rapid KLなどのバスが利用できます。
Hop-on Hop-offバスはクアラルンプールの主要観光スポットを巡回できる観光バスになります。
タクシー&Grab
一般的なタクシーのほか、Grabが利用可能です。
クアラルンプールの公共交通機関路線図
上記の路線図はKLセントラル駅にあるものですが、事前に確認したい時はrapidKLやKTMの公式サイトでチェックできます。
KLセントラル駅の乗り換え情報
KLIAエクスプレスのKLセントラル駅は到着ホールと出発ホールが分かれていて、それぞれ端と端に位置しています。
クアラルンプール国際空港からKLIAエクスプレスに乗車し、KLセントラル駅で降車した場合、起点となるのがKLIAエクスプレス到着ホールです。
こちらがKLIAエクスプレスのKLセントラル駅。
電車を降りたら、到着フロアという表示を目印に進んで行きます。
改札を出たところが到着フロアになっています。
到着フロアには各公共交通機関への乗り換え案内があります。
案内表示に沿って、KLIAトランジット、LRT、モノレール、KTMに乗る場合は左手側、MRTに乗車する場合は右手側に進んで行きます。
LRTやKTMコミューターに乗り換える
LRTやKTMコミューターに乗り換える時は、改札を出て直進し突き当たりを左側に曲がります。
角にインフォメーションセンターがあるので、これを目印にしてください。
KLIAエクスプレスの改札を出て、まっすぐ歩くと正面にスターバックスが見えるので、そのまま左に曲がる…という形で覚えておく形も○です。
通路をまっすぐ歩いて行きます。
通路を抜けると、大きなホールに出ます。
ここで左手側に曲がります。
このエリアにKTMコミューター、LRT、KLIAトランジットの改札があります。
手前からKTMコミューター、LRT、KLIAトランジットの改札という位置関係になっています。
KTMコミューターの乗り場。
KLセントラル駅からバトゥ洞窟に電車でアクセスする時は、KTMコミューターを利用します。
KTMコミューターの乗り場からさらに奥に歩いていくと、LRT(Kelana Jaya線)の乗り場があります。
KLIAトランジットの乗り場は、さらに奥にあります。
KLIAトランジットの改札口はNu Sentralという駅直結型のショッピングモールに繋がるエスカレーター横にあります。
ちなみに、Nu Sentralのエスカレーターの横にある通路を歩いて行くと、KLIAエクスプレスの出発ロビーがあります。(This way to KLIA ekspresという文字があるピンク色の案内表示があるので、KLIAエクスプレスに乗車する時はこの案内が目印になります)
モノレールに乗り換える
モノレール乗り場は少し離れたところにあり、NU Sentral経由でアクセスします。
NU Sentralに繋がるエスカーレーターを登ると、CC(コンコース)と呼ばれるNU Sentralのフロアに到着します。
そこからエスカレーターを使って、一つ下にあるGF(グラウンドフロア)に行きます。
モノレール乗り場に続く通路。
モノレールの券売機。
その先に改札口があります。
KTMインターシティに乗り換える
KTMインターシティやETSに乗り換える場合は、NU Sentralと反対方向にある階段やエスカレーターを利用して、一つ上の階(Level 2)に行きます。
このフロアに乗り場があります。
KTMインターシティ(ETS)の切符売り場。
こちらが乗り場。
MRTに乗り換える
KLIAエクスプレスを降りてからモノレールに乗り換える場合は、KLIAエクスプレスの改札口があるホールから、右手側に歩いて行きます。
MRTという表示がある方向に歩いて行き、エスカレーターやエレベーターに乗って、上の階に行きます。
こちらがエスカレーター。
ヒルトンクアラルンプール)やル・メリディアンクアラルンプールの前を通り過ぎ、表示に沿ってさらに歩いて行きます。
少し距離がありますが、単純に通路を歩いて行くだけなので、迷うことはないはずです。
MRTの改札口。
バスやタクシー/Grabに乗り換える
KLIAエクスプレスでKLセントラル駅に到着後、すぐにGrabに乗車する場合は、到着フロアにあるGrabピックアップポイント利用がおすすめです。
KLIAエクスプレスの到着口にある改札を出て、右手側に歩いて行ったところでGrabに乗ることができます。
なお、マレーシアではタクシーよりも料金が初めから明確になっているGrab利用の方がおすすめです。
KL Hop-On Hop-OffやGO KL City Busに乗り換える時は、KTMインターシティの乗り場と同じLevel 2に行きます。
メインエントランスに面した道路沿いにバス停があります。
ヒルトンやル・メリディアンが道路の奥にあるので、これらのホテルを目印にしてみてください。
KL Hop-On Hop-Offのバス停。
GO KL City Busのバス停は、Hop-on Hop-offバスと同じ並びにあります。
クアラルンプール国際空港(KLIA)行きのバス(エアポートコーチ)の乗り場は別の場所にあります。
NU Sentralに繋がるエスカレーターの左脇にある通路からアクセスします。
エスカレーターを使って下の階に行きます。
ここに空港行きのバス停があります。
LRTの切符(トークン)購入方法から乗車までの流れ
ここからは、切符の購入方法について紹介します。
こちらが券売機。
LRT・MRT・モノレールはrapidKLという公共交通システムによって運営されているため、切符の購入方法は同じです。
メニューの操作言語はマレー語または英語。
英語表示に切り替えたい場合は画面の左上にある「English」のボタンをタップします。
乗車する電車を選択
本記事ではLRTのKelana Jaya線に乗車することを想定しているので、「LRT Kelana Jaya Line」のボタンをタップ。
降車駅を選択
乗車駅であるKL Sentralが既に選択されている状態であるため、ここでは降車駅を選択します。
切符の枚数と支払い方法を選択
「QUANTITY」の項目で切符の枚数を指定します。
切符の枚数を指定後、画面下部にある「CASH(現金)」のボタンをタップします。
支払い
ここではRM10・20・50・100といった紙幣が使えないという表示があるので、RM1またはRM5の紙幣やコインを使って支払いします。
コインは上部、紙幣は下部にある挿入口にそれぞれ投入します。
支払いが終わると切符が発行されます。
これで切符の購入が完了です。
rapidKLで使われている片道切符はトークンになっていて、Single Journey Tokenと呼ばれています。
キャッシュレスで公共交通機関を利用したい時は、Touch ‘n Goカードの利用が便利です。
トークンを利用した時と比較して運賃が割引になります。
上記はドラッグストアのWatsonsで発行したTouch ‘n Go機能付きのカードになりますが、Touch ‘n GoカードはLRTの駅窓口やNu SentralにあるタッチアンドゴーのHubなどで購入できます。
KKdayにクアラルンプール国際空港でタッチアンドゴー+プリペイドSIMの受け取りができるサービスがあります。タッチアンドゴーカードとプリペイドSIMを一緒に購入したい時に便利なサービスです。
旅行者向けにKL TravelPassというパスもあります。
改札の通過方法
切符(トークン)を購入したら、改札口に行きます。
トークンやカード類を「TOUCH CARD OR TOKEN HERE」という部分にかざします。
改札を出る時、カードは同じようにかざして通過、トークンは投入口に入れて回収される形になっています。
エスカレーターや階段を使ってプラットホームに向かいます。
LRTのKLセントラル駅にはプラットホーム1と2があり、KLCC方面に行く時はプラットホーム1を利用します。
こちらがLRTの車両。
車内はエアコンが効いてかなり寒いので、冷え性の人は羽織ることができるものを一枚持っていくことをおすすめします。
KLセントラル駅(KJ15)からKLCC駅(KJ10)は5駅です。
MRTの切符購入方法
MRTのMuzium Negara駅にある券売機で切符を購入する際の補足情報です。
券売機が少し異なるため、フローも微妙に違います。
以下に切符購入フローを簡単に説明します。
こちらがMuzium Negara駅にあるMRTの券売機。
言語選択ができるので、画面左下にある「English」をタップ。
ここではトークンを購入することを想定しているので、「Buy Tokens」を選択。
「You are now at Muzium Negara. Type your desitination.(現在位置はマレーシア国立博物館です。目的地を入力してください。)」という案内が表示されるので、目的地の駅をタイプします。
例えば、Bukit Bintang(ブキッビンタン)駅が目的地の場合、頭文字のBを入力すると、自動で候補の駅名がズラッと表示されます。
この時に目的地の駅名が表示されていない時は、画面下にある「NEXT」ボタンを押して、次の画面にいきます。
降車駅を選択すると、「Select number of tokens(トークンの枚数を選択してください)」という表示が出るので、必要な枚数を選び、最後に確認ボタンの「Confirm」を押します。
トークンの数を追加する時は「+」のボタンを押して、調整します。
「Insert banknotes and/or coins(紙幣またはコインを入れてください)」という表示が出るので、お金を投入します。
画面に表示されている通り、一部利用できない紙幣もあるので注意してください。
MRTを利用する時もタッチアンドゴーカードがあると便利です。
Bikit Bintang駅はMuzium Negara駅から3駅目にあります。
KTMコミューターのチケット購入方法
KTMコミューターに乗車する際は、改札の近くにあるチケットカウンター(窓口)や券売機で切符を購入します。
これまで、KLセントラル駅のKTM券売機は壊れていたり修理中だったりで、使えないことが多く、色々問題がありました。
2023年10月末、マレーシア政府がKTMコミューターのキャッシュレス乗車手段としてクレジットカードやデビットカードを採用する…と発表がありました。
2024年現在、最新の改札設備がある駅では、タッチアンドゴーeWalletに加え、クレジットカードおよびデビットカードも改札口で運賃支払いに利用できるようになっています。(KTMのKLセントラル駅では改札でクレカによる支払いが可能です)
まとめ
KLセントラル駅における各種公共交通機関の乗り換えは、導線がわかりやすいことから、それほど迷うことはありません。
KLIAエクスプレスを使ってKLセントラル駅に到着後、どの路線を使って目的地にアクセスすれば良いのか?ということを下調べしておくと、スムーズに行動できると思います。
以上、KLセントラル駅でKLIAエクスプレスから公共交通機関に乗り換える流れと切符購入方法についての紹介でした!