クアラルンプールの中心部、独立広場の向かいに佇む旧中央郵便局(Old General Post Office)。
かつてこの建物から、街中へ手紙や電報が届けられていました。
そんな“時を届ける場所”が、2026年5月末、新しいカルチャーハブとして再生。
100年以上の歴史を持つ建築美はそのままに、カフェやショップ、イベント空間が加わり、今では地元の若者や観光客が集まる注目スポットになっています。
クアラルンプール旧中央郵便局の歴史と特徴

マレー語でPejabat Pos Besar Lamaと呼ばれる旧中央郵便局。
1904年に建設開始、1907年に完成した旧中央郵便局は、かつてマラヤ全土へ手紙や電報を届ける通信の拠点でした。
通信の中心として誕生
急速に発展していた20世紀のクアラルンプール。
それまでマレー連邦事務局内(現在スルタン・アブドゥル・サマド・ビルがある建物)に置かれていた郵便機能は需要増加に対応できなくなり、新たな中央郵便局として現在の建物が建設されました。
1907年の開業以降、この建物はマレー連邦州の通信網を支える重要な拠点となりました。
A.B.ハバックが手掛けた建築
旧中央郵便局局の設計を担当したのは、A.B.Hubback。
ジャメ・モスクやマレー鉄道クアラルンプール駅を設計したことでも知られる、英領マラヤにおける様々な建築物を設計した英国人建築家になります。
ムガール様式とイスラム建築の要素を取り入れた優雅なデザインは、独立広場周辺の歴史景観を形づくる重要な存在となっています。

終焉と再生
1984年に、中央郵便局の機能はDayabumi Complex内の新しい中央郵便局(Pos Malaysia)へ移転。
役目を終えた旧中央郵便局は、その後しばらく新たな活用方法が模索される時期を迎えます。
機能移転により一時は静かな時期を迎えますが、歴史的価値を残しながら新しい用途へ転換する再生プロジェクトが進められました。
2026年5月23日、歴史的な外観を残しながら、カルチャーハブとして新たな役割を担う施設へと生まれ変わりました。
旧中央郵便局の見所
最大の見どころは建物の美しさ。
正面ファサードやアーチ、装飾的な窓など、100年以上前の建築美を間近で観察できるところが魅力です。

飲食店がある上階エリアには、ムルデカ広場を見渡しながら食事できるスペースもあり、朝の柔らかい光が差し込む時間帯が特に美しいです。
フロアマップ

- グラウンドフロア(G)
- メザニンフロア(M)
- ファーストフロア(1)
- セカンドフロア(2)
…というフロア構成になっています。

地上階のグラウンドフロアには、
- A Piece of Malaysia
- Niko Neko 6.0
- Oriental Kopi
…があり、クアラルンプールで人気のショップとカフェレストランがあります。
メザニンフロアには、
- Oriental Kopi
…があり、グラウンドフロアにあるオリエンタルコピが有するスペースが続いています。
ファーストフロアには、
- Banglo 289
- ruai
- Tannin Hill
- Saudagar
…という飲食店があります。
セカンドフロアにはギャラリーがあり、週末にはポップアップマーケットやカルチャーイベントが開催されることもあり、単なる「歴史建築を見る場所」ではなく、実際に滞在して楽しめるスポットへと変化しています。
ショップ&カフェ情報
APOM!(A Piece of Malaysia)

グラウンドフロアにあるA Piece of Malaysia(APOM)。
APOMをはじめ、マレーシアローカルブランドの商品が販売されている場所で、マレーシアらしいお土産が集まる空間として整備されています。

APOMと同じスペースにある郵便関連のアイテムを販売するコーナー。
POS Malaysiaデザインのバッグやノートなどが販売されています。

昔の新聞風の写真撮影ができるブース、レタープレスができるコーナー、スタンプコーナーも同じエリアにあります。
Niko Neko 6.0

クアラルンプールで人気のNiko Neko Matchaの新しい店舗、Niko Neko 6.0。
旧中央郵便局のグラウンドフロアにあるカフェで、ミニマルかつスタイリッシュなNiko Nekoらしい空間になっています。
Oriental Kopi

グラウンドフロアとメザニンフロアに位置するオリエンタルコピ。
オリエンタルコピのホワイトコーヒーやパイナップルタルトも販売されているので、食事を楽しみつつ、お土産購入スポットとしても利用可能です。
Tannin Hill

様々な茶葉が楽しめるTannin Hill。
茶葉と食事をペアリングしたセットメニューもあります。
Banglo 289

マレーシア料理を提供するBanglo 289。
ナシクラブやナシダガンなど、マレーシア東海岸のグルメも堪能できます。
ruai

サラワク料理レストランのruai。
コロミーやサラワクラクサが看板メニューになっています。
Saudagar

インド料理を提供するSaudagar。
ショート動画で見る旧中央郵便局
旧中央郵便局の雰囲気をパッと掴みたい場合は、以下の動画をチェックしてください。
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最寄駅とロケーション
住所:Jln Raja, Kuala Lumpur City Centre, 50050 Kuala Lumpur, Federal Territory of Kuala Lumpur
旧中央郵便局は独立広場(ムルデカ広場)の対面、スルタンアブドゥルサマドビルの横にあります。
最寄駅はMadjid Jamek駅。駅から徒歩9分程度です。
Pasar Seni駅を利用して、セントラルマーケット側からも歩いてアクセス可能で、この場合は徒歩で11分程度になります。

BSAS(Bangunan Sultan Abdul Samad)Complexは、クアラルンプールの独立広場周辺にある歴史的建築群を活用した文化複合施設で、旧中央郵便局は、その一部(Block 2)としてリニューアルされました。
独立広場側からは、スルタンアブドゥルサマドビルと旧中央郵便局が一直線に並び、まるでヨーロッパとイスラム世界が融合したような景観になります。
とても美しい景観が広がる場所です。

旧中央郵便局の周辺は100年以上の歴史を持つ歴史建築物が多いエリアなので、ぜひヘリテージウォークを楽しんでみてください。






