圧倒的美しさを誇るSultan Abdul Samad Building

クアラルンプールにあるSultan Abdul Samad Building(スルタン・アブドゥル・サマド・ビル)

近代化を象徴する高層ビルが立ち並ぶ一方、イギリス統治時代に作られた歴史的建造物もあるマレーシアのクアラルンプール。

圧倒的美しさを誇る建造物と言えば、Sultan Abdul Samad Building(スルタン・アブドゥル・サマド・ビルディング)

大規模修繕工事が続いていたSultan Abdul Samad Buildingですが、2026年2月2日に一部が一般公開されています。展示スペースやギャラリーが見学可能になり、以前よりも魅力的な観光スポットとして変化を遂げています。

本記事の前半は建物の歴史や建築様式について触れています。最新情報については目次の「大規模修繕工事を経て2026年2月に一般公開開始」以降に記載しています。必要に応じて読み進めてください。

目次

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スルタン・アブドゥル・サマド・ビルディングの歴史と概要

Sultan Abdul Samad Building(スルタン・アブドゥル・サマド・ビル)の全体像

クアラルンプールのムルデカ広場前に位置するSultan Abdul Samad Building

イギリスがマラヤを統治していた時代に行政機関の建物として作られたもので、1894年に建築が開始し、1897年に完成。

120年以上の歴史を持つ建造物になります。

1896年に成立したマレー連合州(FMS)の事務局が設置されたことでも知られています。

利便性を追求して建てられた

Selangor(スランゴール)の州都がクランからクアラルンプールに移った1800年。

その際に設置した政府の事務局はクアラルンプールのBukit Amanという場所になります。

Bukit Amanはクアラルンプール植物園のすぐ近くにあるエリアで、地名にマレー語で丘を意味するBukit(ブキッ)という言葉が使われている通り、小高い場所になっています。

丘の上というロケーションはアクセス面で何かと不便なことが多かったことから、ムルデカ広場の対面に政府事務局を移転するという発案につながり、1894年に工事が開始されました。

これが現在あるSultan Abdul Samad Building(スルタン・アブドゥル・サマド・ビルディング)になります。

由来

Sultan Abdul Samad Building(スルタン・アブドゥル・サマド・ビル)の昔の姿

Sultan Abdul Samad Buildingは建立当初からこのように呼ばれていたわけではなく、行政機関の建物であったことから、はじめは「The Government Offices」と呼ばれていました。

Sultan Abdul Samad Buildingという名前に改名されたのは1974年

スルタン・アブドゥル・サマド・ビルディングの建築時にスランゴールのSultan(君主)として在位していたSultan Abdul Samad(1804-1898)の名前にちなんだものになります。

Sultan Abdul Samadはスランゴール州第4代目のSultan(スルタン)になります。

建築スタイルと特徴

スルタン・アブドゥル・サマド・ビルディングは中央の時計塔、そしてその両側に2つのドームを持つインド・イスラム建築の建物です。

インド・サラセン様式、ムガル建築、ムーア様式などと形容されることが多いスルタン・アブドゥル・サマド・ビルディングの建築様式ですが、実際はムーア様式というよりもムガル建築の要素が濃く、ムガル建築をベースに西洋やムーア様式を取り入れた折衷スタイルになります。

41mをこえる時計台

41mの高さを誇るSulan Abdul Samad Buildingの時計台

ロンドンのビッグベンを彷彿とさせる時計台(クロックタワー)

41mもの高さがあります。

設計者

スルタン・アブドゥル・サマド・ビルディングの建築には、Charles Edwin Spoonerの指揮のもと、英国出身の複数の設計者が関わっています。

原案を作成したA.C. Norman

A.C. Normanによって作成されたスルタン・アブドゥル・サマド・ビルディングの基本設計。

A.C. Normanが平面図を描き、Normanの部下のR.A.J. Bidwellが立体図を手がけました。

当初はルネッサンス建築をベースとした設計であったものの、Charles Edwin Spoonerがそのデザインを気に入らなかったことから、R.A.J. Bidwellに助言をしつつ、建物デザインを修正させました。

大幅な修正を担当したR.A.J.Bidwell

設計の修正を担当したR.A.J. Bidwell

R.A.J. Bidwellはのちにシンガポールに渡り、1899年に完成したシンガポールのラッフルズホテルの設計をしたことでも知られる設計者です。

シンガポールにあるラッフルズホテル

R.A.J. BidwellはCharles Edwin Spoonerの助言を取り入れつつ、インド・イスラムのデザインに修正しました。

Bidwellが去ったあとに引き継いだA.B. Hubback

1895年にR.A.J. Bidwellが辞職したことにより、設計を引き継ぐことになったのはA.B. Hubback

A.B. Hubbackは、クアラルンプール駅マスジッド・ジャメなど、クアラルンプールの主要建造物の設計を担当しています。

スルタン・アブドゥル・サマド・ビルディングの礎石には設計者としてA.C. Normanの名前のみが刻まれているものの、実際の貢献者であり設計のキーパーソンと言えるのは、R.A.J. BidwellとA.B. Hubbackになります。

拡大工事

1897年に工事が完了したあとにも、拡大工事が行われています。

Sultan Abdul Samad Building(スルタン・アブドゥル・サマド・ビル)と拡張工事で作られたThe General Post Officeがあった建物

スルタン・アブドゥル・サマド・ビルディングの南部にある建物は郵便本局として作られたものになります。

Sultan Abdul Samad Building(スルタン・アブドゥル・サマド・ビル)と拡張工事で作られたThe General Post Officeがあった建物

旧郵便本局の設計を担ったのはA.B. Hubback。

スルタン・アブドゥル・サマド・ビルディングと調和するようなデザインになっています。

1907年に建てられ、1984年まで郵便本局として使われていました。

大規模修繕工事を経て2026年2月に一般公開開始

2026年2月に一般公開されたSultan Abdul Samad Building

2026年のVisit Malaysiaに合わせて、大規模な修繕工事が行われているSultan Abdul Samad Building

Sultan Abdul Samad Buildingの内部

第1フェーズが完了し、2026年2月から一般公開が始まっています。

Sultan Abdul Samad Buildingのフロアマップ

内部には様々な展示室、カフェ、土産売り場などがあり、見所満載です。

建築物としての美しさに身近に触れることができる

Sultan Abdul Samad Buildingの中庭
スルタン・アブドゥル・サマド・ビルの階段
Sultan Abdul Samad Buildingから見える青空
Sultan Abdul Samad Buildingのユニークな建築様式

内部に入ることができるようになったため、スルタン・アブドゥル・サマド・ビルの美しさに身近に触れることができるようになっています。

KLの歴史について学ベる展示スペース

Sultan Abdul Samad Buildingに展示されているYap Ah Loyの写真

クアラルンプールの歴史や都市の形成に関わる歴史についてまとめた展示コーナー。

Yap Ah LoyやSir Frank Swettenhamなど、クアラルンプールの歴史に多大な影響を及ぼした重要人物についての紹介のほか、第二次世界大戦時に日本軍が侵略した歴史についての展示もあります。

KLシティギャラリー(ARCH)による模型

Sultan Abdul Samad BuildingにあるKLシティギャラリーによる模型

Sultan Abdul Samad Buildingのすぐ近くで営業していたKLシティギャラリーは一旦閉鎖されてしまいましたが、新しく公開されたSultan Abdul Samad Buildingの建物内で復活しています。

以前、KLシティギャラリーにあった模型などが展示されています。

なお、「I ♡ KL」のモニュメントについては、元の場所にあります。

マレーシアの大自然に触れる映像ショー

Sultan Abdul Samad Buildingで行われているHikayat Chamberでのショー

一番興味深かったものが、Hikayat Chamberで行われているショー。

オランウータンが主となり、マレーシアの大自然について語る素敵な映像ショーになっています。

Sultan Abdul Samad BuildingにあるHikayat Chamber

ショー自体は10分程度の短いものですが、内容がとても良かったので、ぜひ足を運んでみてください。

ロイヤルスランゴールの展示スペース

Sultan Abdul Samad Buildingにあるロイヤルスランゴールの展示スペース

マレーシアを代表するピューターブランドのロイヤルスランゴールの展示スペースでは、商品販売も行っているため、お土産として購入することができます。

展示物の内容はロイヤルスタンゴールビジターセンターの方が充実していますが、土産品購入であれば、Sultan Abdul Samad Buildingにある展示スペースでも十分です。

Sultan Abdul Samad Buildingにあるロイヤルスランゴールのカフェスペース

カフェスペースも併設されています。

BOHのカフェ&販売スペース

Sultan Abdul Samad BuildingにあるBOHのお土産コーナー

BOHティーのカフェスペースとお土産コーナー。

カフェ利用することで、実際に紅茶を飲んでみて気に入った茶葉を購入することができます。

BOHの歴史に触れることができる展示スペースもあります。

カフェ&レストラン

Sultan Abdul Samad BuildingにあるBake House by KLCG
Sultan Abdul Samad BuildingにあるBake House by KLCGのメニュー

人気カフェ、Bake House by KLCG

Sultan Abdul Samad BuildingにあるKaw Kaw Malaya

Bungkus Kaw Kawを運営する企業が手掛けるKaw Kaw Malaya

Bungkus Kaw Kawにはないメニューが多く、ちょっとした高級感があるおすすめカフェです。

お土産販売コーナー

Sultan Abdul Samad Building

BOHティーのサロンと同じスペースで、たくさんのお土産品が販売されています。

ARCHによる模型やしおり、DIYのバッグやTシャツ、コーヒー&紅茶、パイナップルタルト、クッキー類など、様々な商品が購入可能です。

奥のスペースでは、伝統衣装のレンタルも行っています。

ロケーション&アクセス方法

住所:Jalan Raja, Kuala Lumpur City Centre, 50050 Kuala Lumpur, Federal Territory of Kuala Lumpur

最寄駅はMasjid Jamek駅

また、少し距離がありますがセントラルマーケット最寄駅のPasar Seni駅からも徒歩でアクセス可能です。

Pasar Seni駅を利用する場合は、セントラルマーケットやチャイナタウン観光とセットにする形がおすすめです。

入場料について

オープン記念として、2026年2月末までは無料となっています。

2026年3月以降は有料になるという噂がありますが、最新情報は公式インスタなどで確認するようにしてください。

まとめ

目を見張るような大きさと美しさを兼ね備えているスルタン・アブドゥル・サマド・ビルディング。

内部の見学が可能になったことに加え、総合的な観光スポットに変化を遂げているため、クアラルンプール観光するなら必ず訪れたい場所です。

一見の価値があります。

\ 動画はこちら/

動画リンク先:https://vt.tiktok.com/ZSmQPjQCM/

夜間は近くにあるリバーオブライフのライトアップも楽しめます。

\ この記事を書いた人 /

Loco

マレーシア情報をお届けする本サイトのローカルガイド。最近、TikTokで動画配信はじめました

今年はVisit Malaysia 2026でマレーシア政府が観光に力を注ぐ一年になります。注目すべき最新情報はTikTokで先行して発信していきます。

少し前からインスタも始動させたので、良かったらフォローして最新情報をチェックしてください。

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