マラッカのハーモニーストリートを歩く|見所ポイントをまとめてみました

マラッカのハーモニーストリートを歩く

異なる宗教が“共存”するマラッカのハーモニーストリート

マレーシアで最も古い寺院やモスクが立ち並ぶこのエリアは、別名でテンプルストリートと呼ばれています。

この記事では独特の穏やかな時間が流れるマラッカのハーモニーストリートの詳細と見所ポイントについて紹介します。

目次

マラッカのハーモニーストリートとは?

Jalan Tukang Emas

マラッカのハーモニーストリートは、Jalan Tukang Emasと呼ばれる通りを指します。

Jalan Hang Jebat(通称:ジョンカーストリート)の一つ隣の通りのJalan Tukang Emasは、その街並みからJalan Tokong(ジャラン トコン)、英語でTemple Street(テンプル ストリート)と呼ばれることもあります。

マレー語でJalanはストリート(Street)、Tokongはお寺(Temple)を意味します。

マラッカのハーモニーストリートの見所

ハーモニーストリートの見所を大きく分けると全部で4つ。

  • スリポヤタヴィナヤガールムーティ寺院
  • カンポン・クリン・モスク
  • 青雲亭
  • 香林寺
マラッカのHarmony Street(ハーモニーストリート)のイメージマップ
ハーモニーストリートのイメージマップ

黄色で色づけしている場所がハーモニーストリート

ハーモニーストリート上には①〜④の寺院やモスクが立ち並んでいます。

それぞれの概要について以下に紹介します。

スリポヤタヴィナヤガールムーティ寺院

マラッカにあるスリポヤタヴィナヤガールムーティ寺院(Sri Poyyatha Vinayagar Moorthi)
  • 正式名称:Sri Poyyatha Vinayagar Moorthi
  • 建立:1781年

マレーシアで最も古いヒンドゥー教の寺院であるスリポヤタヴィナヤガールムーティ寺院(Sri Poyyatha Vinayagar Moorthi)。

マレーシアに残る数少ないChitty Temple(インド系プラナカンのお寺)の一つとして知られています。

オランダ植民地統治下にあった当時のChittyコミュニティのリーダー、Kapitan Thaivanayagam Chittyがオランダから与えられた土地に建立した寺院で、ガネーシャやムルガン神を祀っています。

カンポン・クリン・モスク

マラッカにあるカンポン・クリン・モスク(Masjid Kampung Kling)
  • 正式名称:Masjid Kampung Kling
  • 建立:1748年

インド系イスラム教徒の商人によって建立されたカンポン・クリン・モスク(Masjid Kampung Kling)

ヒンドゥー教の影響を強く受けたスマトラ様式の建築物になります。

モスクの名称になっているKampungは村、Klingはインド系の人々を意味する言葉になります。

当時、マラッカでインド系の人々が暮らしていた場所(Kampung Kling)の名前を取って、カンポン・クリン・モスクと名づけられたと言われています。

カンポン・クリン・モスク(Masjid Kampung Kling)のミナレット

ホワイトと翡翠(ヒスイ)カラーの組み合わせが印象的なカンポン・クリン・モスク。

パゴダを彷彿とさせるミナレット(尖塔)をはじめ、マレーシアにある一般的なモスクとは異なる特徴を持つ建築物として非常に興味深い場所です。

建立当時は木造の建築物であったものの、1872年にレンガ造りの現在の姿に建て直されています。

カンポン・クリン・モスク(Masjid Kampung Kling)の敷地内

ヴィクトリア様式のシャンデリア、ヒンドゥーと中国式の彫刻、イギリスとオランダ様式のタイルなど、カンポン・クリン・モスクの内部も見所が満載です。

青雲亭

マラッカにある青雲亭(Cheng Hoon Teng)
  • 正式名称:青雲亭(Cheng Hoon Teng)
  • 建立:1600年代

マレーシアで最も古い中国寺院と言われる青雲亭(Cheng Hoon Teng)

当時のマラッカにおけるチャイニーズコミュニティのリーダーであったKapitan(カピタン)のTay Kie Ki(別名:Tay Hong Yong)が建立した寺院になります。

青雲亭は、儒教・道教・仏教の3つの宗教を信仰するお寺として有名です。

また、青雲亭はマラッカにおける中華系コミュニティの信仰の場としてだけではなく、オランダ植民地時代にはチャイニーズカピタンが行政を執行する役所としても機能していた歴史があります。

マラッカにある青雲亭(Cheng Hoon Teng)の敷地内

中国南部の建築様式がベースになっている青雲亭。

過去に実施した修復工事の際は「以前の輝きを取り戻す」ことをテーマに、ローカルの職人だけではなく中国から専門の職人やエキスパートを呼び寄せています。

青雲亭(Cheng Hoon Teng)の内部

こちらは青雲亭(Cheng Hoon Teng)のメインホール。

中央に観音菩薩、正面向かって左側は海の神様である媽祖(天后娘娘)、右側には大歲爺關帝が祀られています。

青雲亭(Cheng Hoon Teng)のメインホール外に奉られている神様

メインホール以外の敷地内にも多くの神様が祀られています。

青雲亭(Cheng Hoon Teng)の向かいにあるテンプルステージ

青雲亭(Cheng Hoon Teng)の道路を挟んだ対面にはTemple Stage(テンプルステージ)と呼ばれるオペラシアターがあります。

1890年に建立され、のちに修復工事が行われています。

香林寺

マラッカにある香林寺(Xiang Lin Si Temple)
  • 正式名称:香林寺(Xiang Lin Si Temple)
  • 建立:1985年

青雲亭(Cheng Hoon Teng)のさらに奥にある寺院が香林寺(Xiang Lin Si Temple)

大乗仏教のお寺になります。

周辺観光スポット情報

上記で紹介したスポット以外の見所について紹介します。

Kampung Ketek

マラッカにあるKampung ketek

香林寺の横にあるKampung Ketek

かつてKampung Paliと呼ばれていたエリアで、Kampung Pali出身の著名人として知られるAbdullah bin Abdul al Kadir(Munshi Abdullah)が生まれ育った家がある場所になります。

Munshi Abdullah(1796-1854)は「現代マレー文学の父」として有名な作家・学者です。

マラッカのハーモニーストリートにあるドリンクスタンド

ちなみに…

香林寺(Xiang Lin Si Temple)とKampung Ketekのすぐ近くには、各種ハーバルティーの販売をしているドリンクスタンドがあります。

日中にハーモニーストリート観光すると暑くて体が火照るので、そんな時はドリンクスタンドでハーバルティーを飲んでクールダウンしてみてください。

その場で飲む時はカップに、お持ち帰りをする時はプラスチックの袋に飲み物を入れてくれます。(注文時にどちらか聞かれるので好きな方を選択してみてください。)

馬蹄竹蔗(ウォーターチェスナット&バンブーケーン)がおすすめです。

三多廟

マラッカの三多廟

Jalan Tukang Besiにある三多廟

あまり注目されていない場所ですが、綺麗な廟です。

Jalan Tukang Besiはハーモニーストリート(Jalan Tukang Emas)と同じ並びにある通りになります。

まとめ:マラッカの歴史を感じることができるテンプルストリート

スリポヤタヴィナヤガールムーティ寺院から香林寺(Xiang Lin Si Temple)までは200メートルにも満たないくらいの距離で、徒歩にして数分程度です。

のんびりと観光できる場所であり、マレーシアを代表する歴史的建築物が立ち並ぶ場所でもあるため、マラッカ観光の際は是非足を運んでみてください。

以上、マラッカのハーモニーストリート(テンプルストリート)についての紹介でした!

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この記事を書いた人

海外在住歴10年以上。留学、海外インターンシップ、海外勤務で欧米やアジアなど数カ国に在住。
台湾在住を経て、現在はマレーシアでの生活をメインにしています。

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