ユニークな歴史と文化を持つマレーシア・サバ州。
サバ州について学びたい時のおすすめスポットは、サバ州立博物館(Sabah State Museum)。
この記事ではサバ州立博物館の見どころについて紹介します。
サバ州立博物館のメインビルは2024年9月から閉館しています。(追ってアナウンスがあるまで休館状態になります)
再開の時期は未定であるため、博物館に足を運ぶ前に開館情報を確認するようにしてください。
以下で紹介しているものはメインビル閉館前のものになります。
サバ州立博物館

博物館の変遷
サバ州立博物館が現在ある場所にオープンしたのは1984年。
その以前はコタキナバル市内中心部のガヤストリートに博物館があり、これは1965年にオープンしたものになります。
また、イギリスが北ボルネオ(現在のコタキナバル)を統治していた時代には、サンダカンにBritish North Borneo Museum(イギリス領北ボルネオ博物館)がありました。
入場料
外国人の入場料はRM15です。(2024年時点)
博物館フロアガイド

文化、織物、考古学、歴史、陶器に関わる展示物があります。
なお、展示物の説明はマレー語と英語が基本で、一部中国語が使われているケースがあります。
見どころ
鯨の骨格標本

博物館に入ってすぐ目の前にある鯨の骨格標本。
20m近くあるニタリクジラ(bryde whale)の標本になります。
この鯨は2006年末にガヤ島の沖合で立ち往生しているところを現地の漁師に発見されたもので、サバ州政府・サバ大学(UMS)・NGO関係者などによって一旦救出されたものの、わずか数日後に元の場所で亡骸が発見されました。
海中埋葬を行い、骨だけを海から取り出し骨格標本となりました。

マレーシアにおけるニタリクジラ(bryde whale)の最も大きな骨格標本となっています。
原住民の暮らしに関わる展示物

サバ州の原住民の人々が農作業に使うかごなどの道具の展示物。

こちらは原住民の伝統楽器。

サバ州の伝統楽器として最も有名なSompoton。
瓢箪に竹を合わせた楽器で、説明書きによるとTambunan(タンブナン)やRanau(ラナウ)などのカダザン・ドゥスン族の間で定番の楽器になります。

Sompotonはサバ州のお土産屋さんでも販売されています。

原住民の人々が使う帽子。

上記画像の左側にある帽子はLalandau。
サバ州のTenom(テノム)地区のMurut Tahol族の男性によって、お祝いの席で身につけられる伝統的な帽子になります。

サバ州の様々な原住民の民族衣装。
それぞれの原住民の婚姻衣装。
首狩族に関する展示物

原住民の間で首狩りが行われていたサバ州。
イギリス北ボルネオ会社(North Borneo Chartered Company)が北ボルネオを統治するようになり、残虐性の高い首狩りの行為をやめさせようとした時に、最後まで抵抗したのがMurut(ムルッ)族になります。
RundumとPensiangan地区に住むムルッ族が最後まで首狩りを続けていましたが、最終的にはイギリスに禁止させられたことでヘッドハンティングの行いは無くなりました。

敵の頭蓋骨をトロフィーとして持ち帰ったのち、家の天井から吊るしていたと言われています。
サバの歴史

サバ州立博物館には、石器時代や大航海時代、1881年に北ボルネオ会社が設立し1882年から始まったイギリス領北ボルネオイギリスによる統治時代など、様々な時代における歴史についての展示物があります。

第二次世界大戦中は日本がボルネオ島に侵攻、1945年に敗戦し降伏時の様子を伝える画像などが展示されています。

1942年〜1945年の日本植民地時代に使われていたお金。

1セントや5セントの紙幣もあります。
動物の剥製

サバ州立博物館の自然歴史のコーナーには、様々な動物の剥製標本が展示されています。
上記画像はスマトラサイ。
ブックストア&お土産ショップ

博物館の外側にあるブックストア&お土産屋さん。
テングザルやオランウータンのぬいぐるみなどが販売されています。
見学所要時間
メインビルの見学は、じっくり見て2時間程度が目安になります。
展示物1つ1つにじっくり目を通さない場合は、もう少し短い所要時間になるかと思います。
サバ州立博物館のロケーション
住所:Sabah Museum Complex, Jalan Muzium, 88300, Kota Kinabalu, Sabah
コタキナバル市内中心部から車で10分程度でアクセスできます。
ルメリディアン・コタキナバルからGrabに乗って博物館まで行った時の料金はRM7でした。

