日本の携帯番号を維持したい海外在住者に人気の楽天モバイル。
この記事では、楽天モバイルの特徴や海外および日本での使い心地、海外在住者にとって本当にお得なのか?について紹介します。
日本の携帯番号を維持するための目的かつ維持費を抑えたい場合、楽天モバイルにメリットなし。そのため、私自身も楽天モバイルから日本通信SIMに乗り換えたのち、さらにpovo2.0に変更しました。
ただし、海外への出張が多い人や海外在住者でも短期の場合は楽天モバイルが便利なケースもあります。
楽天モバイルの海外での使い心地(マレーシアと台湾)
海外でも国&地域により状況が異なると思いますが、私が主に使用してきた海外(マレーシア)では繋がりやすさや通信スピードについては特に問題ありませんでした。
楽天モバイルはマレーシアではDigiの回線に繋がっていたのですが、私が現地で契約し、普段メイン使いしているhotlinkの回線(MY MAXIS)と同じ程度の繋がりやすさでした。
また、台湾で楽天モバイルを使用した時は、台湾におけるドコモ的位置づけの中華電信に繋がり、かなり快適にネットを利用することができました。
日本における楽天モバイルの通信速度と繋がりやすさ
楽天モバイルを使っているユーザーの声として、
…というネガティブな意見を見聞きすることがあるかもしれません。
私も契約前は楽天モバイルの通信速度や繋がりやすさが心配だったものの、実際に使ってみて、「そこまで悪くない」と感じています。
2022年に楽天モバイルに変更した時は、時々通信スピードが遅いと感じることがあったり、地下にいる時はやや電波状況が悪いと感じることがあり、地下街にある飲食店でモバイル決済をしようとした時に電波がなく焦ったという経験をしました。
ただ、2023年〜2024年にかけて使ってみた時に、以前よりも通信速度がかなり改善されていて、地下街にいて繋がらずに困った経験をすることがなくなりました。
ただ、時間帯によって速度が遅いと感じることもあるので、重要な仕事で使うというシチュエーションが多い場合は、より通信状態が安定したキャリアを選ぶ方が良いかもしれません。
0円廃止の楽天モバイルは海外在住者にメリットなし?
日本の携帯番号を維持したい海外赴任者や海外在住者に支持されてきた楽天モバイル。
その理由は月間データ使用量が1GB以下であれば0円という目玉のプランがあったためです。
海外にいる間の日本の携帯維持費を最小限に抑えつつ、日本に一時帰国した時に使える
…という面で海外在住者にとって非常に便利なサービスであったものの、2022年7月以降、0円プランは廃止されてしまいました。
現在は、
- 3GBまで980円(税込1,078円)
- 最大2,980円(税込3,278円)
…という料金体系になっています。
現在も安いと言えば安いものの、年間12,936円の維持費がかかってくるので、日本の携帯電話番号を維持する目的では、現在の料金体系の楽天モバイルにメリットはありません。
日本の携帯番号を維持する目的なら日本通信SIMやpovoが安い
楽天モバイルは海外でも使いやすいと感じていたものの、維持費がネックになり、日本通信SIMやpovo2.0に乗り換えしました。
維持費を抑えたいならpovoがダントツで安いです。
楽天モバイル利用をおすすめする人
楽天モバイルのポイントは、
- 海外におけるデータ通信量が毎月2GBまで無料
- 通話アプリを使えば日本への電話が無料
…というところです。
2024年6月時点で、73の国と地域で楽天モバイルのデータ通信が利用でき、楽天の通話アプリ(Rakuten Link)を使えば、海外から日本への通話も0円になります。(一部対象外の番号もあり)
また、データ容量が足りない時は、1GBあたり500円でチャージが可能です。
海外利用の詳細は、楽天モバイル公式サイトで確認できるので、興味がある人はチェックしてみてください。
日本在住の場合
日本在住で、
- 海外旅行する機会が多い人
- 色々な国に海外出張することが多い人
…には楽天モバイルを利用することのメリットがあります。
海外在住やこれから海外で暮らす予定場合
海外在住者やこれから海外で暮らす予定がある場合、
- 短期間の海外在住を予定している人
- 現地の通信会社と契約予定がなく、第三国への海外出張が多い人
…こんな人は楽天モバイル利用を検討しても良いと思います。
楽天モバイルは滞在国から第三国に移動した時も、月2GBまでは海外ローミングが無料で使えるところがポイントで、これが便利だと感じています。
逆に海外で長く暮らす予定があり、現地の通信会社と契約予定であれば、楽天モバイルを使うことのメリットはあまりなく、滞在国から第三国に行く時も現地で使っている通信会社の海外ローミングを使う方が安いケースもあります。
私がマレーシアで使っているHotlinkは海外ローミングが手頃な料金で、アプリで簡単に購入手続きができるので、マレーシアから海外に行く時はHotlinkで海外ローミング用のデータを購入しています。
楽天モバイルとの契約は超簡単!
楽天モバイルと新規契約する際は、
- 回線(Rakuten UN-LIMIT)<SIM>のみを契約する
- 端末を購入し、回線の契約をする
- 端末のみを購入する
…という選択肢があります。
私は普段使っているSIMフリーの端末があり、他社(ドコモ)で使っていた番号をそのまま使いたかったので、MNPの手続きをした上で、SIM(Rakuten UN-LIMIT)のみの契約をしました。
乗り換えの手続きのために行ったことは、
- 乗り換え元でMNP転出の手続き(MNP予約番号をもらう)
- 楽天モバイルでRakuten UN-LIMITの契約
…の2つだけです。
MNP転出の手続きは、オンラインのほか、電話や実店舗で簡単に行うことができます。
また、MNP予約番号には有効期限があり、残りの日数が少ないと乗り換え先で手続きができなくなってしまうので、MNPの転出をしたら、できるだけ早く乗り換え先で手続きする必要がある点に留意してください。
楽天モバイル側の手続きには、
- 本人確認書類
- 楽天ユーザーIDとパスワード
- クレジットカードや銀行口座
- MNP予約番号(番号そのまま乗り換えの場合)
…が必要になります。
オンラインだけの手続きも可能
運転免許証やマイナンバーカードがあれば、AIかんたん本人確認(eKYC)を利用して、全てオンラインで手続きを完了させることが可能です。
店舗に足を運ぶことなく、自宅にいながら手続きをすることができるので簡単です。
海外からでも契約手続きはできますが、SIMの開通手続きは日本で行うことになります。そのため、海外から手続きをする際は注意してください。
私は日本に一時帰国中に、契約とSIMのアクティベーションを行いました。
楽天モバイルを利用するには、楽天モバイルのアプリ(my楽天モバイル)をダウンロードすることに加え、通話アプリの利用にはRakuten Linkが必要になります。
楽天モバイルのアプリについては、契約の手続きをしている時に店員さんにダウンロードするように言われると思います。
Rakuten Linkは、無料通話する時に必要になるので、楽天モバイルと契約したら、すぐにダウンロードすることをおすすめします。
物理SIMではないeSIMが便利!
楽天モバイルには、nano SIM、micro SIM、標準SIMなどの物理SIMほか、eSIMの選択肢があります。
eSIMは、スマホ(端末)のなかに直接埋め込む形態の新しいSIMで、近年のトレンドとして、eSIMを提供するキャリアが増えてきています。
iPhoneであれば、iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR以降のSIMフリーの端末を使っていれば、eSIMの利用が可能です。
【参考】Apple公式サイト:iPhoneのeSIMについて
iPhoneには8個のeSIMをインストールすることができ、同時に2つの電話番号の使用が可能です。
デフォルトの回線(主回線)を選択した上で、どちらかの回線をオフにしたり、双方の回線をオンにした状態にすることができます。
上記スクリーンショットは、マレーシアで使っている回線(物理SIM)を主回線にし、副回線にした楽天モバイルの回線(eSIM)もオンにした状態のもので、2つの回線がアクティブになっていることがわかります。(楽天モバイルの回線は現地の通信ネットワークに繋がった状態になっています。)
それぞれのモバイル回線の名称は自分の好きなものを設定することができるので、わかりやすい名前をつけると、管理が楽です。
eSIMのメリットとデメリット
eSIMのメリットは、
- SIMを取り出したり、差し替えの手間がない
- SIM紛失のリスクがない
…という点です。
今まで海外から日本に一時帰国したり、ほかの外国に行った時は、現地に到着してから、SIMの入れ替えをしていました。
eSIMを利用するようになって、この手間がなくなり、スマホの画面上でSIMの切り替えができることは本当に便利だと感じています。
eSIMのデメリットは、
- 端末(スマホ)の機種変更時に、eSIMを再発行する必要がある
…という点ですが、楽天モバイルはeSIM再設定手数料が無料なので、それほどデメリットであるとは感じていません。
デメリットよりもメリットの方が大きいので、eSIMを利用できる端末を使っている人は、eSIM利用がおすすめです。
楽天モバイルのお得な利用方法
楽天モバイルを使うようになってからお得だなと感じていることは、楽天ポイントを料金の支払いに使うことができるところです。
普段から楽天カードを使って買い物をしたり、楽天市場を利用することが多い人は、ポイントで月々の携帯料金を全てカバーすることができ、実質持ち出し費用0円で運用することも可能です。
ポイントを携帯料金の支払いに充てることができることは、楽天モバイルだけに限ったサービスではないものの、楽天関連のサービスを利用していると、ポイントがどんどん溜まることを実感できるので、その点が楽天グループの魅力です。
楽天モバイルでは、新規契約でポイント還元などのキャンペーンを行っていることが多いので、これらのキャンペーンを利用するとお得になります。
まとめ
…は楽天モバイルを検討してみる形がおすすめですが、海外に長期駐在または海外で長く暮らす予定がある場合は、povoまたは日本通信SIMがおすすめです。
以上、楽天モバイルについての紹介でした!