月額290円から利用できる日本通信SIM。
日本の携帯番号を低コストで維持したい海外在住者におすすめの格安SIMです。
私自身、海外在住で日本の携帯番号を保持する目的で楽天モバイルを使ってきましたが、維持費を抑えるために日本通信SIMに乗り換えることにしました。
この記事では、乗り換えの流れと実際の使い心地、楽天モバイルとの比較について紹介します。
日本通信SIMは海外でデータ通信はできないものの(2024年7月時点)、日本の携帯番号を維持+SMS受信できればOKという海外在住者には高コスパでおすすめです。
なお、楽天モバイルから日本通信SIMに乗り換えた後、さらにpovo2.0に乗り換えました。コスト面ではpovo2.0の方が優れています。
日本通信SIMの申込&乗り換えは簡単?
結論から言うと、日本通信SIMの申込&乗り換えの手続きはすごく簡単です。
私はeSIMを選択かつマイナンバーカードで本人確認したこともあり、手続開始してから即日で全て完結しました。
1つだけ上手くいかなかったステップ(MNPワンストップ方式)があったので、少し時間がかかってしまいましたが、特に問題がなければ日本通信SIM公式サイトに記載されているように、早くて10分間程度で乗り換え手続きが完了できると思います。
楽天モバイルから日本通信SIMへの乗り換え手順
他社からの乗り換えで日本通信SIMに乗り換える時に必要なものは、
- MNP予約番号(MNPワンストップの場合は不要)
- 本人確認書類
- クレジットカード
- メールアドレス
以下に手続きの流れについて、ざっと説明します。
なお、手続きは日本に滞在している時に行いました。
まずはスマホに日本通信SIMのアプリをダウンロード。
「お申し込みをスタート」のボタンを押します。
各種プランが表示されるので、希望するプランのボタンを選択します。
月額290円のプランは「シンプル290プラン」になります。
利用したいSIMタイプを選びます。
私はeSIMを選択しました。
eSIMを選択すると、ステップ1〜ステップ3まで、いくつかの確認事項が表示されます。
基本的には、お使いのスマホがeSIMに対応しているかなどの確認になります。
本人申し込み書類の案内画面。
開通手続きに必要となるものについての説明画面。
住所確認コード(マイナンバーカード利用の場合は不要)、EID、MNP予約番号、Wi-Fi環境が必要になるとの記載があります。
eSIM利用の場合、eSIMのID(識別番号)のEIDが手続きの後半で必要になります。
EIDは、iPhoneなら「設定」→「一般」→「情報」で確認できるので、事前にコピペしておくとあとの手続きで便利です。
最後に、「準備OK。お申し込みに進む。」のボタンをタップ。
ここから本格的な申込の手続きがはじまります。
まず、MNPワンストップ方式で契約するか、従来のツーストップ方式または新規番号発行で契約するかを選択。
スターターパックを事前に購入している場合は、「スターターパックを購入した」を選びます。
スターターパックを購入すると、手数料が少し安くなります。
口コミを調べてみたら、アマゾンのブラックフライデーでスターターパックを安く購入した人がいて、初期手数料を抑えたい場合はセールを狙っていく形もおすすめです。
通話定額オプションの選択画面。
マイページのIDについての確認。
はじめて利用する場合は、IDを持っていないと思うので、「IDを新規登録する」を選択。
IDとして登録するメールアドレスとパスワードを入力し、送信ボタンを押します。
続いて、MNPの手続き。
現在契約している通信事業者を選びます。
現在お使いの事業者のページに移動するので、MNPの手続きを進めていきます。
楽天モバイルの場合、メニューから「契約プラン」を選択。
「その他のお手続き」にある「各種手続きへ進む」をタップ。
「他社へのお乗り換え(MNP)」を選択。
「MNP予約番号を発行する」を選択し、「次へ進む」ボタンを押します。
MNP予約番号発行に伴う注意事項への同意や他社への乗り換えに関するアンケートが表示されるので、表示に沿って手続きを進めていきます。
最後にワンタイムパスワード認証の画面が表示されるので、楽天モバイルに登録しているメールアドレスに送られるパスワードを確認の上、画面に入力すればMNP予約番号発行の手続きが完了です。
全ての手続きが完了すると、画面にMNP予約番号が表示されます。
当初、ワンストップ方式で手続きを進め、これでMNPの手続きが終わるのかなと思っていたのですが、いくら待っても上手くいかず、日本通信側のアプリに反映されませんでした。
結局、ワンストップ方式を諦め、最初からやり直し、従来のツーストップ方式を選択して手続きを進めていったら、MNP回線切り替えの手続きが完了しました。
ツーストップ方式にしても、日本通信SIMのアプリの画面に楽天モバイルで取得したMNP予約番号を入力するだけなので、手続き自体はとても簡単です。
続いて本人確認。
マイナンバーがあると、住所確認コードの郵送を待たずに手続きを進めることができるので便利です。
マイナンバーを本人確認に使う場合、カード本体のほか、券面用パスワードと署名用パスワードが必要になります。
マイナンバーカードで本人確認が完了したら、クレジットカード情報の入力に進みます。
決済情報を入力したのち、最後の確認画面でEIDを入力します。
最終確認をして間違いがなければ、「申し込み」ボタンを押します。
これで申し込みが完了です。
10時〜20時に切り替え操作が完了した場合は、1時間以内に開通メールが届くとなっていますが、手続き完了後、2分ほどしたら開通連絡がありました。
同じタイミングで楽天モバイルから解約完了のお知らせが届き、想像以上にはやく乗り換えが完了しました。
開通後、eSIMをアクティベートします。
「docomoでこのiPhoneのeSIMをアクティベートしようとしています。」というメッセージが端末に表示されるので、「続ける」を押します。
アクティベートが完了すると「モバイル通信設定完了 iPhoneでXXXXX(電話番号)が有効になりました」の画面が表示されます。
eSIMをアクティベートしただけではデータ通信が使えないので、続いてAPN構成プロファイルをダウンロードし、端末にインストールします。
基本的には、
- APN構成プロファイルをダウンロード
- ダウンロード済みのプロファイルをインストール
…という2ステップだけです。
このあたりの手続きが難しく感じるケースがあるかもしれませんが、手続きの流れは、日本通信SIM公式サイトやアプリの説明に沿っていくと簡単に完了できます。
日本通信SIMのプロファイルのインストールが完了すると、データ通信が利用できるようになります。
日本通信SIMは海外で使える?
日本通信SIMは海外でのデータ通信に対応していないため、国際ローミングで使えるのは音声通話とSMSのみになります。(2024年1月現在)
普段、海外でSMS受信の用途で使っていますが、認証用SMSは海外で問題なく受信できています。
海外利用の設定方法
日本通信SIMを海外で利用する場合、アプリ上で国際ローミングを有効にする手続きをする必要があります。
日本通信SIMアプリの「音声オプション変更」をタップ。
初期設定では国際ローミングのご利用限度額の箇所が0円になっているので、50,000円を選択すると、海外で使えるようになります。
海外在住者が日本通信SIMをデュアル使いする時に気をつけること
海外在住者の人が日本通信SIMとの契約を考えている場合、海外でメイン使いしている現地のSIMがあると思います。
私は普段は海外(マレーシア)で契約したSIMをメイン、日本通信SIMのeSIMはサブ使いという形でデュアルSIMで使用しているため、海外SIMをメイン使いする設定にしています。
iPhoneの場合、「設定」→「モバイル通信」で設定します。
モバイルデータ通信とデフォルトの音声回線を海外のものに設定しています。
日本通信SIMの海外ローミングの上限金額を50,000円にしているものの、メイン回線を海外のものSIMに設定しているので、日本通信SIM側に海外ローミングの料金は発生していません。
2024年2月はずっと海外に滞在しているのですが、基本料金以外のコストは発生していないことを請求書でも確認しています。
楽天モバイルも安かったものの、日本通信SIMは「それにしても安いな!」…と請求書を見るたびに実感します。
メリット&デメリット
楽天モバイルから日本通信SIMに乗り換えをしてみて、日本通信SIMにもメリット&デメリットがあると感じています。
メリット
- 月額基本料金がすごく安い
- 必要に応じてデータ通信量の上限値を増やすことができる
- データ通信量が安い(1GBあたり220円)
- ドコモのネットワークが使える
デメリット
- 初期手数料が高め
- SIMの変更や再発行に手数料がかかる(eSIMの再発行にも手数料が発生)
- アプリがやや使いにくいい
日本通信では、初期手数料として3,300円かかります。
さらに、機種変更などでeSIMを再発行する時やSIMからeSIMに変更する時は1,100円、SIMの再発行には3,300円の手数料がかかります。
月額基本料金が安いのは大きなメリットですが、手数料が諸々かかってくるところがややデメリットだと感じています。
楽天モバイルとの比較
通信速度
日本通信SIMはドコモのネットワーク利用なので、格安SIMの通信速度としては悪くないと感じています。
楽天モバイルと比較してすごく速いかと言われると、どちらもそこまで変わらない…というイメージです。
以前、楽天モバイルは地下街で繋がらなかったことがありましたが、繋がりやすさがかなり改善されたという実感があり、日本通信SIMとの比較でほぼ同じという体感でした。
ウェブを閲覧したり、モバイル決済したりなど、普段使いするには日本通信SIMは特に問題はなく、月額290円という非常に安い基本料金で使える格安SIMの通信速度としては申し分ないと感じています。
手数料
楽天モバイルは契約事務手数料が0円、eSIMの交換や再発行に関しては手数料が0円になっています。
一方、日本通信SIMは何かと手数料がかかるので、手数料の体制については楽天モバイルの方が圧倒的に良いです。
海外利用
日本通信SIMが海外のデータ通信に対応していないことに対し、楽天モバイルは海外でデータ通信が可能です。
さらに、楽天モバイルは毎月2GBまでは海外のデータ通信が無料であるところが大きなポイントで、海外でデータ通信も利用したい人には便利なサービスになります。
色々な国への海外出張が多い人には、楽天モバイルが便利です。
アプリ
日本通信SIMのアプリはシンプルでベーシックなデザインになっていて、アプリの見やすさと操作性の高さは楽天モバイルだと感じています。
ただ、慣れによるところも大きいと思うので、日本通信SIMのアプリに慣れてしまえば、問題ないと思います。
日本通信SIMは海外在住者におすすめ?
- 海外でのデータ通信は必要ない
- 日本の携帯番号を低コストで維持したい
- 海外でSMSの受信がしたい
…という海外在住者に日本通信SIMをおすすめすることができます。
一方、楽天モバイルは海外への出張が多い人に加え、海外在住者や駐在員で日本⇔海外だけではなく、海外⇔海外へ行くことが多い場合は、2GBまで無料で海外データ通信ができる楽天モバイルはすごく便利なので、ケースバイケースで選ぶ形がおすすめです。
以上、日本通信SIMについての紹介でした!