レンゴン渓谷の洞窟|旧石器時代の人類が居住していた遺跡

ユネスコ世界文化遺産に登録されたマレーシアのレンゴン渓谷にある洞窟

旧石器時代〜新石器時代の人類が暮らしていた洞窟が存在するマレーシア・ペラ州のレンゴン渓谷

この記事では、レンゴン渓谷の洞窟について紹介します。

目次

ペラマンが発見された世界遺産の洞窟がある

世界遺産として登録されたレンゴン渓谷

レンゴン渓谷のジオパークには、200万年前もの旧石器時代に人類が居住していたことを示す遺跡群が存在します。

Perak Man(ペラマン)が発掘されたGua Gunung Runtuhという洞窟の位置を示す地図

レンゴンには多くの洞窟があることが特徴で、そのなかにはPerak Man(ペラマン)が発掘されたGua Gunung Runtuhという洞窟があります。

1991年にレンゴン渓谷で発見されたペラマンは、東南アジアにおいて最も完全な状態で見つかった古い人骨で、およそ1万1000年前のものと推定されます。

ペラマン自体は東南アジアで見つかった一番古い人骨ではないものの、完全な状態で発掘された点がポイントになっています。

レンゴン渓谷の洞窟のなか

Gua Gunung Runtuhの周辺には、Gua KajangGua Ngnamなど複数の洞窟があり、隣接する場所に複数の洞窟が連なる、とてもユニークな場所です。

発掘調査により、旧石器時代から新石器時代および青銅器時代にかけて人類が居住していたことを裏づける遺跡が発見され、考古学的観点から見て重要な場所とされています。

レンゴン渓谷にあるGua Kajang(グア カジャン)の入口

こちらはGua Kajang(グア カジャン)の入口。

Gua Kajangは全長35メートル、石灰岩の侵食によって作られた鍾乳洞になります。

Gua Kajangのなかには多くのコウモリが住み着いていて、コウモリの糞の臭いにより、グアカジャンのなかは独特な香りがします。

真っ暗なGua Kajang(グア カジャン)

上記画像はグアカジャンのなかにある細い通路で、大人が身体をかがめながらかろうじて入れるくらいの幅です。

この細い道を潜り抜けた先に、鍾乳洞の隙間から注ぎ込まれる日差しをうっすら見ることができるスペースがありますが、懐中電灯など何もない状態だと日中でも洞窟内は真っ暗です。

「旧石器時代まで遡る古い時代に、ここで人が暮らしていたのか…」と思うと、感慨深いものがあります。

Gua Puteri、Gua Asar、Gua Ngaumなどの洞窟の方向を示す案内標識

グアカジャンの周辺には、Gua Puteri、Gua Asar、Gua Ngaumの洞窟があります。

各洞窟へアクセスできる歩道

歩きやすいように歩道があるなど、整備されています。

Gua Asar(グアアサー)

こちらはGua Asar

グアカジャンと異なり、やや明るい雰囲気になっています。

ハート型に見える洞窟

レンゴン渓谷にある洞窟には、意外なフォトスポットがあります。

ハート型に見えるレンゴン渓谷にあル洞窟

それがこちら。

遠くから見るとハート型に見える場所があり、「なんかかわいい…」と思わず撮影したくなる場所です。

はてな型に見えるレンゴン洞窟

少し角度を変えると、ハート型から?マークのように見えたりもするユニークな場所です。

グアカジャンのロケーション

イポーのオールドタウンから車で1時間ちょっとでアクセスできます。

洞窟訪問前の注意点【事前許可が必要】

Gua Kajangをはじめとするレンゴン渓谷にある洞窟は、考古学的観点から貴重な史跡として保護されているため、単独で立ち入ることはできません

そのため、洞窟内を見学する際には、Lenggong Archaeological Museum(レンゴン考古学博物館)に連絡して事前の許可取りが必要になります。(洞窟には現地のガイドさんが同行してくれます。)

レンゴン渓谷にある宿泊施設によっては、ゲスト向けに洞窟へのツアーを開催していることがあるので、パッケージツアーを利用する方法もあります。

まとめ

考古学的に重要な遺跡であるレンゴン渓谷にある洞窟。

一般的な観光客向けの場所というよりも、学術的に興味を持つ人向けの場所になります。

以上、レンゴン渓谷にある洞窟についての紹介でした!

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この記事を書いた人

海外在住歴10年以上。留学、海外インターンシップ、海外勤務で欧米やアジアなど数カ国に在住。
台湾在住を経て、現在はマレーシアでの生活をメインにしています。

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