データ無制限のeSIMを販売するHolafly(オラフライ)。

海外でちゃんと使える?本当に無制限?
…といった疑問を感じることがあるかもしれません。
この記事ではマレーシア在住の私がクアラルンプールでHolaflyを使用し使い心地をレビュー、現地で使用しているモバイルデータと通信速度比較した結果についても紹介します。
- マレーシアではCelcomeDigiの5Gに繋がり、通信速度は速かった(ほとんど高速で使えた)
- データローミングON後にすぐ繋がらず、少し待ってから繋がった
- データ無制限で動画もサクサク見れて使いやすいので全体的には悪くない印象であるものの接続初期の不安定さが懸念事項

- 無制限プランで残量を気にすることなく使える
- プラン日数が1日〜90日まで細かく選択できる
- 専用アプリからeSIMをダイレクトにインストールできる
- データローミングをONにした直後にすぐ繋がらなかった
- アプリがやや使いにくい
- 長期間の利用になるとコストがかさむ
Holaflyはどこの国の会社?
Holafly(オラフライ)は2017年にスペインで創業、現在は本社をアイルランドのダブリンに置く企業になります。
コロンビア、ペルー、バンコクに支店を持ち、グローバル展開をしている世界的に有名なeSIMの1つで、データ無制限のeSIMを販売しているところが特徴です。
オラフライ口コミは良い?評判
App StoreとGoolge PlayにあるHolaflyの口コミを見てみると、良い口コミもあるものの、どちらかと言うと悪い口コミの方が目立ちます。
割と目立つ評判としては、
- 接続が切れることがある
- カスタマーサポートからの返信が遅い
プランと料金

基本的に国別プランとエリアプランがあります。
エリアプランのなかに、グローバルプランもあります。
国別の1日データ無制限プランは、基本的に990円になっています。
マレーシアの料金
日数 | データ容量 | 価格 |
---|---|---|
1日 | 無制限 | 990円 |
2日 | 無制限 | 1,490円 |
3日 | 無制限 | 1,890円 |
4日 | 無制限 | 2,390円 |
5日 | 無制限 | 3,090円 |
日数 | データ容量 | 価格 |
---|---|---|
1日 | 無制限 | 990円 |
2日 | 無制限 | 1,490円 |
3日 | 無制限 | 1,890円 |
4日 | 無制限 | 2,390円 |
5日 | 無制限 | 3,090円 |
1日/データ無制限で990円。

20日や30日など長期のプランがあるほか、90日まで1日単位で選択できます。
オラフライの無制限プランは他社より安い?
例えば、1日限定の無制限プランで比較すると、Holaflyより安い企業はいくつかあります。
企業名 | 料金 |
---|---|
eSIM-san | 770円 |
TORA eSIM | 885円 |
グロモバ | 960円 |
トリファ(trifa) | 990円 |
上記はマレーシアのデータ無制限1日プランの料金になりますが、1日プランだけで比較すると、Holaflyより安いeSIMがあることがわかります。
ただ、2日、3日など期間が長くなっていくと、Holaflyの方が安いケースが多いです。
マレーシアにおけるHolaflyの使い心地【レビュー】
マレーシアのクアラルンプールでオラフライのeSIMを試してみたところ、CelcomDigiの回線に繋がりました。

LTEになることもありましたが、大半は5Gが使え、通信速度も速かったです。
通信速度計測結果
クアラルンプールでHolaflyの通信速度を計測してみた結果がこちら。
使用したデバイスはiPhone15です。

下り速度Mbps | 上り速度Mbps | レイテンシ/Ping | |
---|---|---|---|
fast.com | 6.1 | 8.2 | 90 |
speedtest | 28.2 | 16.5 | 107 |
下り速度Mbps | 上り速度Mbps | レイテンシ/Ping | |
---|---|---|---|
fast.com | 6.1 | 8.2 | 90 |
speedtest | 28.2 | 16.5 | 107 |
fast.comの値を見ると、それほど速いように思えないかもしれませんが、動画を見た時もスムーズで、ブラウジングした時もサクサク動いたので、体感で「速い」と感じました。

測定のタイミングにより数値が異なりますが、何度か計測した結果、通信速度は良好だったと言えます。
hotlink(Maxis回線)との比較

下り速度Mbps | 上り速度Mbps | Ping | |
---|---|---|---|
Holafly | 28.2 | 16.5 | 107 |
hotlink | 32.3 | 51.6 | 19 |
下り速度Mbps | 上り速度Mbps | Ping | |
---|---|---|---|
Holafly | 28.2 | 16.5 | 107 |
hotlink | 32.3 | 51.6 | 19 |
普段、マレーシアで使っているhotlink(Maxis回線)とHolaflyの通信速度を比較してみたところ、hotlinkの方が下りも上りの速度も速く、かつPingの値が小さいという結果になりました。
ただ、実際にネットを使っていて感じたことは、「Holafly、意外と速い…」ということで、Pingの値がやや高めであるもの、それが気にならないくらい快適でした。
通信速度に関しては申し分なく、hotlinkの速さと遜色ないくらいの使い心地の良さがありました。
データローミングONしたあと、すぐに繋がらなかった
eSIMをインストールしておき、海外でデータローミングをONにすると、通常すぐにネットが使えるようになります。
一方、HolaflyのeSIMはデータローミングをONにしてもすぐに繋がらず、

えっ!何で繋がらないの?
…と焦りました。
回線やデータローミングのON/OFFを繰り返しているうちに繋がりましたが、ネットに接続できるようになるまで8分ほどかかりました。
他社のeSIMだとデータローミングをONにすれば瞬時に繋がるので、Holaflyは「遅い…」と感じました。
オラフライでeSIMを購入する方法

まずは、Holafly公式サイトにアクセスし、行き先を入力します。
Holaflyのアプリをダウンロードして、アプリ内で購入することもできます。

「旅行の目的地」から、すべての行き先を表示して選択することもできます。

ここではマレーシアを選択。

利用日数とeSIMの数量を指定します。

「無制限プランを購入する」ボタンをクリック。

「購入手続きへ」をクリック。

支払い方法を選びます。

クレジットカードで支払う場合、メールアドレスと請求先住所を入力します。

これでeSIM購入完了です。

登録したメールアドレスにHolaflyからメールが届きます。
オラフライの使い方【eSIMインストール&アクティベート】
Holaflyでは、
- 自動
- QRコード
- 手動コード
…という3つの方法でeSIMをインストールすることができます。
自動インストールする時はHolaflyのアプリをスマホにダウンロードしておくことが必要ですが、アプリ内からインストールできるので簡単です。

また、QRコードは特定の条件で長押しでインストールできるようになっています。
一般的に、QRコードを使ってインストールする場合、QRコードを他のデバイスに表示してスマホでスキャンするパターンが多いので、長押しでインストールできるのはすごく便利です。

ここではHolaflyのアプリをダウンロードした上で、eSIMをインストールする方法について紹介します。
まずはアプリにログイン。
ちなみに、Holaflyのアプリは言語選択できますが、日本語は選択肢にありません。(2025年4月現在)そのため、英語で進めていきます。

アプリへのログインには登録したメールアドレスが必要で、確認コードの入力が求められます。
確認コードはメールアドレスに届きます。

My eSIMsをタップ。

「Current」の箇所に購入済みのeSIMがあるので、「Install and activate」をタップ。

インストール方法でAutomatically(自動)を選択したまま、「Install and activate」のボタンを押します。

エラーを防ぐために、eSIMのインストールが完了するまでは他の作業をしないようにしてください。
準備が整ったら、「Continue」ボタンを押します。

「新規eSIMをアクティベート」のメッセージが表示されるので、「許可」を選択。

「eSIMをアクティベート」のメッセージが出るので、そのまま待機。

「続ける」ボタンを押します。

「Holaflyからの新規eSIMをアクティベートする準備ができました。」と表示されるので、そのまま待ちます。

「モバイル通信設定完了」が表示されたら、「完了」ボタンを押します。

この時点で、HolaflyのeSIMに任意の名前が振り分けられているので、必要に応じて変更してください。
変更する場合は「HOLAFLYプランの名称」をタップ。

「カスタム名称」に好きな名称を入力して、完了ボタンを押すと、モバイル通信プランの名称画面に戻るので、「続ける」ボタンを押します。

「デフォルト回線」には、基本的に普段お使いの主回線を選択します。
海外渡航前は主回線に設定、海外到着後もデフォルト回線に主回線を選択したままでも大丈夫ですが、国際電話をかけたり受けたりすると費用がかかるので、必要に応じて回線をオフにするか、主回線で電話を使わずLINEなどの通話アプリを利用するようにしてください。

iMessageとFaceTimeで使うモバイル通信プランを選択。
主回線を選ぶ形でOKです。

モバイルデータ通信については、海外渡航前は主回線を選択、海外渡航後はHolaflyを選びます。
モバイルデータ通信の切替を許可はオフにままにしておくことをおすすめします。
データローミングをONにする方法

海外でオラフライを利用する時は、iPhoneの「設定」→「モバイル通信」の「SIM」にあるHolaflyの回線をONにした上で、データローミングもONにします。
Holaflyの回線がオフになっている時は、一旦オンにした上で、モバイル通信に戻り、再度HolaflyのSIMをクリックすると、上記のような画面が表示されます。

データローミングをONにしたら、ネット接続できます。
ただ、すぐに繋がらないことがあるかもしれないので、そんな時は暫く待つか、回線のオン/オフをしてみる、データローミングのオン/オフを試してみてください。
それでも繋がらない時はHolaflyのカスタマーサポートに連絡することをおすすめします。
また、設定ガイドは公式サイトからダウンロードできます。
オラフライは本当にデータ無制限?
Holaflyの売りであるデータ無制限。
XなどのSNSやredditを見てみると、
ある程度のデータ容量を使い切ったら、制限がかかる
…という口コミがあります。
以下は、Holafly公式サイトに記載されているマレーシアのeSIMに関する仕様です。

速度低下の箇所に、
通信会社による公平利用のポリシーに基づき速度が低下する場合があります。
…と明記されているように、公平利用のポリシー(Fair Usage Policy)が適用されます。
公平利用のポリシーは利用者が公平にネットワークを利用できるように各通信業者が設定しているもので、一定の通信容量や通信時間を超過した場合に通信制限がかかったり、通信が遮断されることがあります。
公平利用のポリシーは基本的にどのeSIMも同じなので、
ずっと高速でずっと無制限ではない
…というのが実情です。
実際のところ、どのくらいの容量まで高速で使える?
XではHolaflyのeSIMを2GBや3GB程度使ったところで、制限がかかったという口コミ投稿している人がいたので、どのくらい使えるのか試してみました。

24時間で6GB以上使ってみましたが、通信速度については問題なく、「速い」と感じるレベルの状態で使い続けることができました。

Grab、LINE、グーグルマップ、Gmail、YouTubeなど、様々なアプリを使ったり、テザリングも利用しました。
テザリングに関してはiPadに繋いだのですが、1GBほどデータを使ったら、テザリングで接続はできているものの、iPad側でネットが見れなくなってしまいました。(原因は不明です)

Holaflyのデータ期限切れ1時間ほど前に、一度だけ急に速度が低下したことがあり、この時は下り速度が75Kbpsという低速になっていました。
ただ、この後すぐに通常のスピードに戻ったので、基本的には24時間最後まで通信速度には、ほぼ問題なかったと言えます。
公平利用のポリシーは通信事業者によるものなので、ケースバイケースで適用されることがあると思いますが、私自身がマレーシアで使った体験からは、1日で6GB程度使ったものの特に制限はなかったです。
これだけデータを使うことができたので、無制限プランには満足しています。
アプリは使いにくかった
eSIMを簡単にインストールできるHolaflyのアプリ。
アプリに関しては、やや使い勝手が悪いという印象を持ちました。

1日無制限のeSIMを購入して、翌日の有効期間内にアプリを確認したところ、既に期限切れの表示に切り替わっていました。
例えば、3月3日の夜9時にeSIMをアクティベートした場合、3月4日の夜9時まで使えることになりますが、アプリの表示では3月4日の朝の時点で既に期限切れになっているというイメージです。
具体的な時間単位でのExpiredの表示ではなかったので、ちょっと雑な表示に感じました。

また、アプリの言語は、英語、スペイン語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、ポルトガル語が利用できます。(2025年4月現在)
日本語には対応していないようなので、使いにくいと感じる人がいるかもしれません。
Holaflyと同じようにアプリを使うeSIMには、トリファ(trifa)、Saily、Airaloなどがありますが、アプリに関しては日本企業のトリファが一番使いやすいです。



総評:HolaflyのeSIMはおすすめできる?
Holaflyをマレーシアで使ってみて、総じて通信速度は速く使い心地は良かったです。
また、データをたっぷり使うことができたので、満足度も高かったと言えます。
ローミング開始直後にすぐに繋がらなかったことがなければ太鼓判を押していたと思いますが、ちょっと不安要素があるかなというのが正直なところです。
繋がらなかった時間は10分程度だったものの、
- すぐに配車アプリを使いたい
- マップ機能を使いたい
- 調べものをしたい
…など、海外では飛行機を降りてからすぐにネット環境が必要というケースが大半だと思うので、そんな時にネットに接続できないわずかな時間が不安になると思うので、それがマイナス要素です。
また、長期間の旅行の場合、Holaflyはコストがかさんでくるところがデメリットです。
大容量のデータが必要でかつコストを抑えたいケースはマレーシアでプリペイドSIMを購入する方が安く収まります。
例えば、マレーシアのプリペイドSIMカードは40GB/30日で日本円で1,000円程度、85GB/30日で1,400円程度のようなイメージですごく安く購入できます。
現地でカウンターに行って手続きするなどeSIMより少し手間ですが、とにかく安いので、大容量にこだわる場合はマレーシアでプリペイドSIMを購入することも一案です。
ぜひ検討してみてください。


